梅雨に入ると梅仕事以外で楽しみなのは山紫陽花(ヤマアジサイ)。
実家の母の影響で、私も好きになりました。
西洋アジサイと違い、小さくて自然な色合いの山紫陽花は和の庭にもよく馴染みます。
寄せ植えにも適しているので、素焼きの鉢などで自然な雰囲気を再現するのも素敵。
今回はそんな山紫陽花(ヤマアジサイ)のお話です。
ヤマアジサイとは
ヤマアジサイは、主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布しています。
半日陰の湿り気のある林や沢沿いに生育しています。このことから別名のサワアジサイの名前がつきました。
出典:NHK出版「みんなの趣味の園芸」公式HP
日本に自生するヤマアジサイは、自然の景色にもよく馴染む素朴な植物。
一般に「アジサイ」として園芸店で流通している西洋アジサイより、全体的に小ぶりなのが特徴です。
ヤマアジサイの種類
ヤマアジサイは近年交配も積極的に行われていて、新しい品種が次々生み出されています。地域や品種でも特徴が分かれるヤマアジサイの人気種をいくつかご紹介します。
紅(くれない)
咲き始めの花弁の色が白からピンク、そして深紅に変化することから「紅」(くれない)と名付けられたヤマアジサイ。
長野県の伊那地方で発見されました。
甘茶(あまちゃ)
江戸時代からあり、葉をもんで干すと甘みがでます。
薬用は「大甘茶」という種類。
濃度が高いと中毒症状が出るので、薄く煮だして飲むように注意が必要。
清澄沢(きよすみさわ)
房総半島の清澄山で発見されてこの名がつきました。
白花で装飾花に赤い覆輪が入る珍しい特徴を持っています。
七段花(しちだんか)
シーボルトがヨーロッパに持ち帰ったアジサイのひとつで、日本では長く行方が知られていなかったため「幻のアジサイ」といわれていたようです。
兵庫県の神戸山中で百数十年後に再発見され話題になりました。
藍姫(あいひめ)
小ぶりで濃い青色の装飾花が印象的な、ヤマアジサイの人気品種。
耐寒性・耐暑性ともに強い丈夫な種類なので初心者でも育てやすいと言われています。
参考:NHK出版「趣味の園芸」2017年6月号
ヤマアジサイの花言葉
山紫陽花(ヤマアジサイ)は6月2日の誕生花。
花言葉は「乙女の愛」、「切実な愛」。
一途で可愛らしい花言葉なので、プレゼントにもぴったりです。
ただし、一般的なアジサイは色により花言葉が変わり、「移り気」「浮気」などネガティブな意味になったりもするので人に贈る際は注意が必要です。
最後に
小ぶりで楚々とした雰囲気の山紫陽花(ヤマアジサイ)。
もともと昔から日本に自生していただけあって、大体は初心者でも育てるのはそんなに難しくないそうです。
あまり園芸店では見かけませんが、興味がある方は専門に育てている方の展示即売会などに行くと育て方など教えていただけます。
今年は梅雨とコロナのWパンチですが、雨景色と似合う素朴な山紫陽花に癒されたいと思います。