幻冬舎より出版
内容紹介
日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるというのはもったいないなぁ。というわけで、全部行ってみることにした。
33歳の終わりから37歳まで、毎月東京からフラッとひとり旅。
名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく。その時の自分にちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。
出典:版元ドットコム
作家情報
益田ミリ
大阪府生まれの日本のイラストレーター、漫画家、エッセイスト。
京都芸術短期大学卒業。
デザイナーを経てフリーのイラストレーターとなる。
2001年に『OLはえらい』で漫画家デビューし、2006年の『すーちゃん』で注目を浴びる。2011年、『はやくはやくっていわないで』で第58回産経児童出版文化賞産経新聞社賞受賞。
2013年には『すーちゃん』シリーズが『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』のタイトルで映画化された。
ミリは本名ではなく、小学生の時につけられたあだ名。しかし、つけてくれた人に「どうしてミリなの?」と聞かないまま大人になり、今でもミリというあだ名の訳を自分でも知らない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
読書感想
日本には47都道府県もあるのに、全部行かないのはもったいないなあ。
というわけで、ひとりで全部行ってみることにした。
若いころは旅行といえば海外!でしたが、年齢を重ねるにつれ国内に目を向けるようになりました。
この本の旅ではルールがあります。
・目標は月に1度。
・青森のついでに秋田もと掛け持ちせずに、行先は1度の旅で1か所のみ。
何かを学ぶ、などにはこだわらない「ただ行ってみるだけ」の旅。
このスタンス、好きです。
本格的な旅好きさんには物足りない内容かもしれません。
というか、もやもやするかも。
名物だからといって無理に食べないとか、どこにでもあるチェーン店のお寿司をテイクアウトとか、コンビニ飯とか・・。
多分行動派な人からすると「なんで?」「もったいない!」とかなりそう(笑)。
益田さんは旅先での「ふれあい」にも消極的。
おせんべいを焼く体験がしたかったのに自分から言い出せず断念とか、ちょっとわかること多くて、クスッと笑ってしまいました。
私の場合、さほど体験モノに惹かれないので、いわゆる「焼きもの体験」とか「手作り体験」とか興味がなく、完成した物を購入したいと思ってしまいます。
この本によく出てくる「無理をしない」にすごく共感もてます。
緊張してたけど、緊張してないように席につき注文。
ここもわかる(笑)。
ガイドブックに載ってる有名店とか入るときの心境。
小心者の自分はいつもこんな感じ。
お店を見つけた時は一瞬テンション上がるけど、入るときちょっとだけ勇気がいるという・・。顔は平然を装いながら。
旅が進むにつれて、益田さん「旅に出てまで人とふれあいたくない」という気持ちがつよくなります。
おもしろい。
ソリタリー気質の自分には共感できるこの気持ち。
人嫌いではないんですが、私の場合は旅先でまであんまり構われたくないし、1人でのんびりしたい。
特別なことをしなくても、知らない土地にいる「非日常」を感じるだけで楽しいと感じます。
こういう益田さんの無理をしない「ただ行くだけ」のひとり旅もいいなあ。
世の中が落ち着いたら、月に一度の旅やってみようかな。
そんな気にさせてくれる1冊です。