「清貧」という言葉を聞いたことはありますか。
ミニマリストや断捨離等の人気の高まりとともにここ数年ブログ等でこの言葉を見かけるようになりました。
昔からの日本人に根付いてきた「清貧」。
宗教の教えにもあるこの言葉について、老活する今、改めて考えてみたいと思います。
清貧とは
私欲をすてて行いが正しいために、貧しく生活が質素であること。
「清貧に甘んずる」
出典 小学館デジタル大辞泉
ただ単にお金のない貧乏ではなく、自らの意思で余分なものを排除し、簡素な暮らしを尊ぶシンプルライフ。
近年では比較的裕福な人たちがあえて生活を簡素化することが多くなりました。
ミニマリストや断捨離の原点ともいうべき思想が「清貧」です。
清貧で豊かな暮らし
清貧を尊ぶライフスタイルで大切なのは精神的な豊かさ。
地位や名声、モノ等への所有欲や執着心が増えると自分の思考を支配され、やがて心の自由まで奪われてしまいます。
執着心や嫉妬心、所有欲などの私欲を捨てると心が解放されて穏やかになります。
人に対しても優しくなり、気付くと安らかな日々を過ごせるようになっていくのです。
最近本やブログ等でもよく見る「丁寧な暮らし」もただ節約するわけではなく、暮らしを楽しみながら心を豊かにする「清貧な生活」だと思います。
低く暮らし高く思う
『Plain Living and high thinking(低く暮らし、高く思う)』
イギリスの詩人ウィリアム・ワーズワースの詩の一節にある言葉です。
以前読んだ「清貧の思想*1」という本の中に出てきて初めて知って以来私の好きな言葉のひとつです。
日本に昔からある「清貧」と相通じるこの詩句は、遠い異国の地で、言葉や文化が違っても人の心は同じなのだと感じることができますね。
最後に
「清貧な生活」とは赤貧*2と違って、決して無理をすることではなく、丁寧な暮らしを楽しむことだと私は考えます。
自分の老後の暮らしをできるだけ簡素化したい。
まずは衣食住を見直し、暮らしを整えるところから始めてみようと思います。